「音の良さ」のヒミツ～水戸市民会館小ホール

「いい音で演奏してくれなければ、どうしようもありません。」

今回のライブに帯同していたPAの横道さんの言葉に、驚きと納得とが入り交じった気持ちになりました。

この横道さん演歌からアイドル、はたまたロックからインストなどあらゆるジャンルのメジャーアーティストのPAをされている方です。

「自分の仕事はどれだけアーティストの納得した音でお客さんに聴いてもらえるかで、それには良いマイク、良い機材、良いスピーカーがあった方がいいですし、機械で色々と操作できますが、まずは演者さんが良い演奏してくれないとどうにもなりません。その点、アダチさんはいつも良い演奏してくれるんで、こんだけの事ができるんです。」

そう話すPA横道さんとアダチさんとのサウンドチェックはビックリするほど緻密でした。

まずはスピーカーの位置から始まってギターの音色・響きを各音程ごと更には奏法毎にもチェック。そして、ボーカルの音も高音から低音まで細かくチエックしていきます。
その上、同じ音の響きをいくつか考えられる方法のうち、どの方法をとった方がいいかまで話しています。（具体的な内容は素人にはさっぱり分かりませんでしたが・・・。）
そこに中途半端さは全く感じられません。

ちょっと聞くと、「このスピーカーの音の広がる角度を考えると、この場所でこの高さがこの会場ではベストですね。」とか「アダチさんが今日使うギターのビップアップシステムだと、○○で調整した方がアダチさんの出したい音に近づく感じですね。」とか、とにかく細かいところまで考えて調整しているのが良くわかります。　

　加えて、今回ホールは初めての会場ですのですべて慎重にそして緻密に仕上げていっている印象でした。

更には、ライブの最中にもその時の「鳴り」「響き」をチェックしながら微調整を繰り返してました。

アダチさんはキャスでも「水戸にはすっごく良い機材を持っていくから・・・」と話してましたが、プロのPAから見ても「いや～、どれもまあまあいい機材ですよ。もっと大きな会場でも十分対応可能なほど（笑）。」レベルの機材のだったようです。

　今回のライブに参加した方は、その音の良さを実感できたのではないでしょうか。（ライブ自体もすごい盛り上がりでしたし、ライブの後にあちらこちらで「良い音だったよね～。」という声を聞けました。）

　まあ、それもこれも冒頭のPAの言葉の通り、　

「アダチさんが、良い演奏をしてくれるから」

実現できたライブだったということなんですね。

余談。今回の水戸市民会館小ホール。何とライブは今回が最初とのこと。
いわば「ライブこけら落とし」でした。

２０２３年１０月１４日（土）水戸市民会館小ホール　
アダチケンゴ弾き語りホールワンマンライブ～再会の刻～