昨日、テレビ朝日系列の朝のバラエティー「羽鳥慎一のモーニングショー」でデニムが取り上げれれていました。
「“漁師さんのはき古し”が高額売買!? 人気の“尾道デニム”とは?」
詳しくは上記番組サイトをご覧いただくとして、
内容を簡単にお話すると
新品のジーンズを色々な職業の方に1年穿いてもらって、それを中古ジーンズとして販売しているとのこと。
そして、その値段は新品よりも結構高く販売されている。
なぜ中古のジーンズなのに新品よりも高く売れるのか?という点については
穿いていた方の職業によって色落ちもそれぞれ特徴があり、「同じものが世界に2つとないオリジナリティ」であり、また、その色落ちから「穿いた方のストーリー」を感じ取れるからという説明でした。
ジーンズは、穿き込むことで色落ちを楽しめる数少ない衣料品の一つです。
そして、その色落ちには穿く人の特徴がよく現れます。
私もお客様の穿いているジーンズの色落ちを見て「バイク乗られるんですか?」とか「クルマいじりが好きなんですね。」とか、時には「利き足は左なんですね。」とかお話して、お客様にビックリされたことも少なくありません。
しかし、これは私が特別な眼力があるからではなく、ジーンズはそれだけ穿く人の特徴が色落ちに現れるからなんです。
なので、番組中、中古ジーンズなのに新品よりも高く売れる理由として「同じものが世界に2つとないオリジナリティ」であり、また、その色落ちから「穿いた方のストーリー」を感じ取れるという点がマニア心をくすぐるという説明はわかるような気もします。
ただ、へそ曲がりな私としては、どうせ「同じものが世界で2つとないオリジナリティー」があり、色落ちからストーリーを感じ取りたいのであれば、なぜ、新品特に加工のないオリジナルカラーまたはワンウォッシュから自分で穿き込んでいかないのかな?と思ってしまったのです。
高いお金を出して「ストーリーを感じ取れる」ジーンズを買って穿いたとしても、所詮「他人のストーリー」。それよりも、自分の穿くジーンズには自分のストーリーを語らせたほうが、より愛着が湧いて来るのじゃないかなと思うのです。
加えて、昔ジーンズは防縮加工されていませんでした。これで、穿いて洗って縮んで又穿いてと繰り返す中で、ジーンズが穿く人の体型にあってどんどん穿き易くなったと言われています。流石に、今のジーンズは防縮加工されていますが、穿き込むことで穿いている人の体型にあって穿き易くなるという点はあります。
ですので、確かに色落ちするまで時間のかかり根気が必要となりますが、新品から自分で穿き込んでいけば、1年後、2年後・・・そのジーンズは自分の体型にあって、自分のストーリーが刻み込まれた、世界で一つのオリジナルジーンズなります。
そうなったジーンズは、きっとボロボロになっても捨てることのできない一本になっているはずです。
加工ジーンズ、中古ジーンズが悪いとは決して思いません。が、ジーンズの独特の色落ちを楽しむのであれば、オリジナル、またはワンウォッシュから穿き込んでみたらいかがでしょうか?
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